治療は喘息の度合いによってさまざまですが、お薬を使う場合は、気管支の炎症を抑える薬剤(抗炎症剤)、アレルギー反応を抑える薬剤(抗アレルギー剤)、気管支を広げて呼吸を楽にする薬剤(気管支拡張剤)などを使用します。どのお薬でも大切なことは、医師の指示を守って服用することです。
発作をおこさないように薬などでコントロールすることが基本ですが、それでも発作がおこってしまった場合には、吸入や場合によっては点滴などの処置も必要になってきます。緊急時にすぐに救急受診ができるように深夜、休日の当番医などはチェックしておきましょう。
お家では、お部屋の掃除は頻回に丁寧に、部屋にほこりやちりがこもらないように窓は開け放して行ってください。
絨毯やカーペットはダニやほこりの原因となります。できればフローリングがよいでしょう。またぬいぐるみなどの毛でも反応することがありますので注意しましょう。
熟睡できないときは、夜間でも救急を受診するようにしましょう。自宅で吸入を繰り返すのは危険です。
症状が安定しているときは水泳などの運動を積極的に行い、運動や勉強などなんでもいいですから得意分野をつくらせてあげることが効果的です。
どんな病気?

気管支喘息とは、気管支の慢性的な炎症と、「ヒューヒュー」という音(喘鳴)を伴い、呼吸が苦しい状態が発作的におこる病気です。発作は繰り返しおこりますので治療が必要となります。
「発作」とは気管支の粘膜が腫れ、たん(粘液細胞)がでてきて、気管支のけいれんにより気管支が狭くなり呼吸が苦しくなる状態です。
小児の気管支喘息は約90%がアレルギーによるもので、乳幼児期に発症し60〜80%は思春期には無症状となるか、発作があっても年に1〜2回軽い発作がある程度まで回復します。
アレルギーの原因となる物質にはダニ、ほこり、花粉、ペットの毛などがあり、たばこの煙、線香の煙など、気道に刺激となるものはすべて喘息発作の原因となります。
その他、激しい運動や疲労、季節の変わり目、気候の変化などでも発作がおこりやすくなります。
発作の多い季節としては秋が多く、春や梅雨の時期にも多くみられます。台風が近づくと発作がおきやすくなりますが、これは気圧の変化が気管支の周りの血管に影響し、発作がおこるといわれています。

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